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かぜとその治療法目ざめよ! 1974 | 3月8日
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食わせて,熱を飢えさせよ」というのがあるではありませんか。たしかにあります。しかしある権威者によると,それは「かぜに食わせるなら,熱を飢えさせねばならなくなる」となるべきです。そうなると話はだいぶちがってきます。ですからこの人は,果物,野菜ジュース,肉や調味料のはいらないスープなど,無刺激性食餌をとることをすすめます。
からだの抵抗力を強めるものは何でも,かぜの症状に打ち勝つ助けになり,からだがかぜのビールスと戦うのを助けます。ですから,脊柱指圧法,整骨療法,マッサージなど,手で行なう治療法が効果的であると言う人たちがいれば,かぜには熱いふろ,とくに足浴(ほんとうに熱くなければならない),サウナ(蒸しぶろ),かん腸などが何よりだと勧める人たちもいます。また一部の医師をも含め,熱い“トディ”,つまりウイスキーを混ぜた熱いレモネードを飲むとらくになると言う人たちもいます。「甲の薬は乙の毒」ということわざがありますが,遺伝子型に相違がある以上,それは十分言えることです。このことわざは,かぜをなおす方法の選択にも当てはまります。
かぜの手当てとして広く宣伝されているビタミンCの価値はどうでしょうか。身体の正常な働きにとってビタミンCが不可欠な要素であることに疑問の余地はありません。そして望ましいのは,オレンジ,グレープフルーツ,トマト・ジュースの中や,あるいはバラの実とかアザロールの果実の形で存在するビタミンのように,自然の状態にあるビタミンです。しかし,人工ビタミンCの大量投与でかぜが直るかどうかということについて言えば,これは議論の的になる問題です。ビタミンCがたいへん役だったと言う人がいるのと同じように,ある人びとにはビタミンCの大量投与が逆効果を生んだことも報告されています。
かぜの治療について見のがしてならない要素がもうひとつあります。これはかぜをひくこととも関係があります。それはわたしたちの感情です。ある新聞の評判のよい執筆者は年中かぜに悩まされていましたが,精神分析学者のところへ行って,隠れた緊張感があることを示されてから,初めてかぜをひかないようになりました。彼女は非常に感動し,そのことについて一冊の本を書いたほどでした。しかし,カール・メンニンガー博士が指摘したように,自分の実状を知るのに,精神分析学者のところへ行く必要はありません。
神のことばを学び,自分自身について正直であるならば,かぜの原因が感情の混乱にあるかどうかを発見するのに役だつでしょう。またそのような問題において聖書の助言に従うなら,それは霊的にはもちろん肉体的にも助けになるでしょう。『たましいのうれいは骨を枯らす』と書かれているとおりです。―箴 17:22。
かぜの原因と,その苦痛を軽くする方法とを知っていることも,かぜの予防に役だちます。ある医師は,「よく眠り,よく食べ,冷えないようにしなさい。自分を大事にしなさい。そうすればめったにかぜをひくようなことはない」と言います。なかなか良い助言ではありませんか。
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昔からの治療法目ざめよ! 1974 | 3月8日
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昔からの治療法
「食品および薬としてのぶどう酒」という本の中で,サルバトーレ・P・ルシア博士はこう書いている。「急性の呼吸器系伝染病の治療にぶどう酒を用いることは古代から行なわれている。現代では,ぶどう酒は気管支炎……および他の同種の肺疾患に有効であることが証明されている。暖かいぶどう酒は,インフルエンザや他の呼吸器系伝染病にかかって悪寒を覚えている時に処方される。就寝時にぶどう酒を一杯飲むなら,ぶどう酒は発汗剤の役割を果たし,多くの場合かぜを防止できる」。
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