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袋聖書に対する洞察,第2巻
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ジェームズ王欽定訳のヨハネ 12章6節と13章29節には,ユダが「袋」を携えていたと述べられています。しかし,現代の大抵の翻訳はグローッソコモンというギリシャ語を「箱」または「金箱」と訳出しています。元来このギリシャ語は,管楽器の吹口をしまうケースを指して用いられていましたが,やがてお金をしまうことも含め,あらゆる用途に使う小箱を表わすようになりました。ギリシャ語セプトゥアギンタ訳の翻訳者たちは,歴代第二 24章8,10節に述べられている大箱を指してこの言葉を用いました。「財布」(ルカ 10:4)または「腰帯の財布」(マタ 10:9)については,「財布」を参照してください。
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デナリ聖書に対する洞察,第2巻
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ラザロの姉妹マリアがイエス・キリストに塗るために用いた高価なナルドが300デナリ(ほぼ一年分の賃金)で売れたとしたら,ユダ・イスカリオテの保管していた金箱に相当額の金が入ったことでしょう。不正直なユダ・イスカリオテが大いに異議を唱えたのも不思議ではありません。そのような大金のほんの一部にせよ彼が着服できなくなるからです。―ヨハ 12:3-6; 13:29; マル 14:3-11。
ローマのデナリ硬貨の両面。左,表面,ティベリウス・カエサルの頭像
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