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エリヤ,I聖書に対する洞察,第1巻
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エリシャが後を継ぐ エリヤが何年か前にエリシャを任じた時にしたことと一致して,エリヤの預言者としてのその職務を表わすマントを,すでによく訓練されていたエリシャに渡さなければならない時がやって来ます。アハジヤの後継者で,その兄弟である,イスラエルのエホラムの支配する時代にそのことが起きます。その時,エリヤはベテルに行き,そこからエリコへ,そしてヨルダン川へ下って行きます。エリシャはその間ずっとエリヤにしっかり付き従います。エリシャはそこで,火の戦車と火の馬を見,またエリヤが風あらしに乗って天に上って行くのを見て,忠実に仕えたことに対する報いを得ます。エリシャがエリヤの身から落ちたその職服を拾い上げると,エリヤの霊の「二つの分」(長子の受け分に似ている),すなわち勇気の霊と『万軍の神,エホバのために徹底的にねたむ』霊がエリシャに臨みます。―王二 2:1-13; 王一 19:10,14。申 21:17と比較。
エリヤはこの時,死んだのでも,目に見えない霊の領域に入ったのでもなく,預言者としての別の割り当てを受けて移されたのです。(ヨハ 3:13)これは,エリシャが自分の主人のために少しも喪に服していないことからも分かります。エリヤは風あらしに乗って上ってから何年かたった後でも依然として生きており,今度はユダの王に対する預言者として活動しています。ユダのエホラム王が邪悪な道を取ったゆえに,エリヤはエホバによる有罪宣告について述べた手紙をエホラムに書き送ります。そして,その後まもなく,その有罪宣告に関する言葉は成就します。―代二 21:12-15。「天」(天に上る)を参照。
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エリシャ,I聖書に対する洞察,第1巻
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エリシャはエリコから,以前エリヤと一緒に一群の預言者の子らを訪ねたことがある,海抜約900㍍のベテルへ上って行きます。(王二 2:3)その途中,一群の不良少年が出て来て,エリシャと預言者としてのその役目に対して非常に不敬な態度を示し,「はげ頭,上って行け! はげ頭,上って行け!」と言ってやじります。それは,ベテルまでずっと上って行けという意味か,あるいはエリシャの前任者がしたと考えられているように地から去って行けという意味です。(王二 2:11)エリシャは,エホバの預言者に敬意を示すべきことをそれらの少年とその親たちに教えるため,振り向いて,エホバの名によって彼らの上に災いを呼び求めます。すると,突然,森の中から2頭の雌熊が出て来て,彼らのうちの42人を引き裂きます。―王二 2:23,24。
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天聖書に対する洞察,第2巻
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天に上る 列王第二 2章11,12節は,預言者エリヤが「風あらしに乗って天に上って行った」と述べられています。ここで言及されている天とは,風あらしの起こる,大気圏の天のことであって,神がおられる霊的な天のことではありません。エリヤはそのように上って行った時に死んだのではなく,その後継者エリシャから離され,天に連れ去られた何年か後もまだ生きていました。エリヤは死んで霊的な天に行ったのでもありません。イエスは地上におられた時,「だれも天に上ったことがありません」と明言されたからです。(ヨハ 3:13。「エリヤ,I」1項[エリシャが後を継ぐ]を参照。)ペテロもペンテコステの日にダビデについて,彼は「天に上りませんでした」と言いました。(使徒 2:34)実際のところ,キリスト・イエスが到来する前に天的な希望が神の僕たちに差し伸べられたことを示す箇所は聖書の中に全くありません。そのような希望は,イエスが弟子たちに語られた言葉の中で初めて示されており(マタ 19:21,23-28; ルカ 12:32; ヨハ 14:2,3),弟子たちがそれを十分に理解したのは,西暦33年のペンテコステを過ぎてからでした。―使徒 1:6-8; 2:1-4,29-36; ロマ 8:16,17。
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馬聖書に対する洞察,第1巻
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エホバの,目に見えない天的な戦いの装備は,火の馬と兵車によって表わされています。(王二 2:11,12)ある時エリシャは,恐れおののく従者の目が開かれ,『山地がエリシャの周囲の火の馬と戦車で一杯である』のを見ることができるよう祈りました。それらは,エリシャを捕らえるために遣わされて周囲を取り囲んでいたシリアの軍勢から彼を守るためそこにいたのです。―王二 6:17。
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