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サマリア聖書に対する洞察,第1巻
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アハブの治世の後期に,シリアの王ベン・ハダド2世はサマリアを包囲し,自分の軍隊に所属する者たちの手を満たすほどの塵も残らないまでに,サマリアを完全に強奪すると誓いました。しかし,エホバが全能の神であることをアハブが知るために,イスラエル人は勝利を与えられました。(王一 20:1-21)1年以内に行なわれた2度目の会戦でベン・ハダドが屈伏させられると,アハブは,諸都市がイスラエルに返され,ベン・ハダドの父が自分のためにサマリアの街路を指定したのと同様,『ダマスカスの街路が[アハブのものとして]指定される』との約束のもとに,ベン・ハダドを放免しました。(王一 20:26-34)これらの「街路」はベン・ハダドの父の商売上の利益を促進するためのバザールつまり市場を設けるためのものだったようです。それにもかかわらず,アハブは憂いのうちに,気を落としてサマリアへ帰りました。ベン・ハダドの命を助けたため,自分の命を失うことになるとエホバから告げられたからです。―王一 20:35-43。
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街路,通り,ちまた聖書に対する洞察,第1巻
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都市の城門の近くにあったと思われる空き地つまり公共広場は,商取引や,何かを教える会合の場所とされる場合がありました。(創 23:10-18; ネヘ 8:1-3; エレ 5:1)子供たちはそこで遊び(ゼカ 8:4,5),普通の街路は一般に活動の音であふれていました。(ヨブ 18:17; エレ 33:10,11。イザ 15:3; 24:11と対比。)そこは商業活動の場であり,エルサレムの「パン焼き人の通り」のように,ある種類の店が集まっている場合もありました。(エレ 37:21)ベン・ハダドが提供し,アハブのために指定されたダマスカスの「街路」は,そのシリアの首都でアハブの商業的利益を図るためにバザールつまり市場を設けるためのものであったようです。(王一 20:34)幾つかの都市では,夜になると,街路に夜警が立てられたようです。―歌 3:1-3。
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