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指聖書に対する洞察,第2巻
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比喩的な意味で,神はご自分の「指」で業を成し遂げられると言われています。その例としては,石の書き板に十戒を書き記すこと(出 31:18; 申 9:10),奇跡を行なうこと(出 8:18,19),天の創造(詩 8:3)があります。創造の活動の際に用いられた神の「指」が神の聖霊,すなわち活動する力を指しているということは,創世記の創造の記録から分かります。そこでは,神の活動する力(ルーアハ,「霊」)が水の表を動いていたと述べられています。(創 1:2)とはいえ,クリスチャン・ギリシャ語聖書はこの象徴的な用法を確実に理解するかぎとなっています。マタイの記述ではイエスが『神の聖霊』によって悪霊たちを追い出したと説明されており,ルカの記述ではそれが「神の指」によって行なわれたと述べられています。―マタ 12:28; ルカ 11:20。
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イスラエル聖書に対する洞察,第1巻
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イスラエルは,エジプトをたって3か月もしないうちに,シナイ山で発効した律法契約に基づいて独立国家になりました。(ヘブ 9:19,20)「神の指によって」書き記された十の言葉つまり十戒はその国家の法典の枠組みとなり,それに約600の他の律法や法令,規定,司法上の定めが付け加えられました。そのためこの法典は,古代の諸国民が所有した法律の中でも最も包括的な,人と神との関係,人と仲間の人間との関係を非常に詳細に述べた法令集となりました。―出 31:18; 34:27,28。
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