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外人居留者聖書に対する洞察,第1巻
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ある人をよそ人とみなすことは,アロンの家族およびレビの部族に関係した事柄において行なわれ,生来のイスラエル人や外人居留者だけでなく,他のすべての人に影響しました。祭司の職務は律法によってアロンの家族にゆだねられ(出 28:1-3),神殿の他の事柄はレビの部族の人々一般に割り当てられていました。(民 1:49,50,53)レビ族以外の12部族に属する生来のイスラエル人も含め,他のすべての人は,ある種の事柄においてレビ族に対してよそ人に例えられました。(出 29:33,新世,脚注,「『アロン人ではない人』,すなわち,アロンの家族ではない人」; 欽定,欄外,「すべてレビ人でない者」; 民 3:38,新世,脚注,「すなわち,レビ人ではない人」; エルサレム,「俗人」。レビ 22:10; 民 3:10も参照。)文脈によれば,「よそ人」という語は,五書<ペンタチューク>に出て来る箇所の大半において,アロンの家族の者ではない,もしくはレビの部族の者ではない人を指しています。なぜなら,祭司もしくは祭司と共に奉仕する者としての特権や務めはその人には割り当てられていなかったからです。
よそ人(アロン人ではない人)は,任職の犠牲を食べることも(出 29:33),聖なるそそぎ油で油そそがれることも(出 30:33),聖なる物を食べることもできませんでした。(レビ 22:10)アロン人ではないよそ人は,いかなる祭司の務めも扱うことはできませんでした。(民 3:10; 16:40; 18:7)レビ人ではないよそ人は,他の12部族のうちのどの部族の人であっても,犠牲をささげたり,会見の天幕の門のところで祭司に近づいたりする以外は,幕屋を立てるためであれ,他の何らかの目的のためであれ,幕屋に近づくことはできませんでした。(レビ 4:24,27-29)アロン人ではないよそ人と結婚した祭司の娘は,聖なるものである寄進物を食べることができず,「よそ人」であるその夫も食べることはできませんでした。―レビ 22:12,13。
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油そそがれる,油そそぎ聖書に対する洞察,第1巻
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エホバはモーセに与えた律法の中で,そそぎ油の作り方を規定されました。その油は,えり抜きの材料 ― 没薬,香り良い肉桂,香り良いしょうぶ,カシア,およびオリーブ油 ― の特別な合成物でした。(出 30:22-25)だれであれこの混合物を自分で調合し,何らかの通俗な目的,もしくは認められた用途以外の目的のために使用する者は死罪に値しました。(出 30:31-33)これは,神聖な油による油そそぎによって確証された,職務への任命の重要性と神聖さを比喩的に明示するものでした。
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